金沢遠望

2007年05月29日



ショパンピアニスト宮谷理香さんが今年もふるさと学校訪問を開始

●当サイトがスタートして間もない2年前(平成17年)、偶然ネットで知った金沢出身のショパン演奏家、宮谷理香(みやたに・りか)さんが、今年も恒例の学校めぐりを始められました。

●今回が5回目で「ふるさと学校訪問パート5」というタイトルですが、その第1回目は…なんと、私の母校、金沢市立紫錦台中学校でした。
兼六園の東、小立野(こだつの)の入り口に位置し、目の前を辰巳用水が流れる、懐かしの三尖塔(さんせんとう)!下の北国新聞の記事には、宮谷さんたちといっしょに合唱をしている後輩たち(私にとっては孫世代! がっくり)ちも写っています。

 Rika Miyatani 宮谷理香

 金沢市立紫錦台中学校

●数少ない金沢出身のクラシック・ピアニストは、いつまでもふるさとを愛し続ける、やさしい音楽のお姉さんでした。でも、意思の強さと音楽への情熱はだれにも負けていないようです。

●デビュー時から地道な活動を続けておられる宮谷さんに、改めて感動しました。金沢でも年に何度かコンサートを行われているので、ぜひ一度、うかがいたいと思っています。みなさんもいっしょに応援してください♪
こころ耕す音楽聞く 金沢で学校公演始まる
(北國新聞 5月28日)
「こころを耕す」ボランティア・コンサート・宮谷理香のふるさと学校訪問パート5(財団法人石川県芸術文化協会主催、北國新聞社など後援)は二十八日、金沢市紫錦台中を皮切りに、三日間で五小中学校を巡る日程で始まった。生徒たちは同市出身のピアニスト宮谷さんらが奏でるクラシック曲に耳を傾け、音楽の魅力に浸った。
 紫錦台中では、コンサート会場となった体育館に全校生徒四百六十三人がそろった。宮谷さん、金沢市出身のバイオリニスト藤原朋代さん、輪島市出身のソプラノ歌手仲谷響子さんの三人は、ショパンの「ノクターン第二番」、クライスラーの「美しきロスマリン」、ドボルザークの「白銀の月」などで、それぞれの楽器や声の魅力を伝えた。(後略)

心に響く演奏を 宮谷理香さん きょう28日から金沢市内5小中でコンサート
(北國新聞 5月28日)

<今回のスケジュール>
 28日 学校訪問(紫錦台中学校、諸江町小学校)
 29日 学校訪問(大浦小学校、緑中学校)
 30日 学校訪問(十一屋小学校)
 31日 県民コンサート[一般向け](県立音楽堂交流ホール)


2007年05月04日



別所のタケノコ

●メルマガ「いいね金沢倶楽部」(金沢市発行)を購読しているのですが、その最新号(第54号)に別所のタケノコが紹介されていました。別所は、当サイトでも時々(数回)話題にしている野田山の奥、宮川というおいしい蕎麦屋さんのある町です。車でないと行きにくいのが、ちょっと残念ですが。

●これまで5〜6月に訪れたときは、タケノコ農家の直売所が、道路端に何軒か店を開いていて、ふっくらとして、40センチ以上もの長さのタケノコが山のように積まれて販売されていました。1本500〜700円くらいと、質の良さを考えたら、かなりのお値打ちものばかりでしたね。飛ぶように売れてました。

●それをもって帰ると、母が昔ながらの煮物料理を作ってくれました。その料理の名前を、金沢では「若竹煮」と呼んでいることを、このメルマガで知りました。昔から我が家では、タケノコの煮物としかいってませんでしたが、「わかたけに」というんですね。

●とろりと溶けた甘い昆布がからみついた、やわらかな若竹煮。熱いタケノコご飯や山菜の和え物などと一緒に食べると、心から、日本人でよかった、と思います。
「後場市」が立つほどの人気!“別所のタケノコ”。
【いいね金沢倶楽部<第54号>】
(前略)そのひいきぶりと言ったら、タケノコの季節だけ、金沢中央卸売市場に「後場市(ごばいち)」が開かれるほど。市民に朝採りのタケノコを食べてもらおうと、朝掘ってきたばかりのタケノコを午後2時の競りにかけ、夕方の近江町市場やスーパーに並ぶよう配慮しているのです。
 金沢で一番ポピュラーなタケノコ料理が、「若竹煮(わかたけに)」。ぬかを入れたお湯でアク抜きしたタケノコと柔らかめの昆布をコトコト醤油で炊くという誠にシンプルな料理ですが、とろとろの昆布がタケノコにねっとりと絡んでいるのが金沢風。淡泊なタケノコに昆布の上品なダシが染みた香り高い逸品です。
 別所へと足を伸ばせば、道沿いではタケノコ生産者の直売も行っており、より新鮮なタケノコを手に入れることができます。
 また、タケノコのフルコースがいただけるのも別所ならでは。
タケノコの刺身、天ぷら、若竹煮、竹の子ご飯…と、タケノコの季節だけ、生産者農家が大広間を開放してふるまってくれるタケノコのフルコースは、まさに野山の息吹が味わえる春ならではの味と言えるでしょう。


●そういえば、宮川というお店については、いつも蕎麦のことしか書いてませんが、ほんとはタケノコ料理の方が通のあいだでは有名かも知れません。手打ち蕎麦は年中やってますが、旬のタケノコを食べられるのは1年でもこの時期しかないので、グルメを自認する方はぜひ一度訪れてみてください。タクシーに乗っていっても、モトがとれた、とご納得いただけると思いますよ。

 蕎麦宮川



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2007年05月03日



獅子舞の蚊帳作り職人さん

金沢百万石まつりでおなじみの加賀獅子舞。その獅子舞の胴体部分を蚊帳(かや)というそうです。ご存知でした? 私は知りませんでした。

●モノにはすべて名前がついている、ということに興味をもって、身のまわりのモノに関する名前事典のような本を買った(読んだ、とはいいきれないところが哀しい)覚えがありますが、あの本には、さすがにこんなモノまでは載ってませんでした。

●金沢市のサイトに加賀獅子舞の説明ページがあり、ここに蚊帳の説明もあります。

 金沢の伝統文化-獅子舞とは-2

●この記事には「夏の寝床に使われた蚊帳がその名前の由来です。牡丹や獣毛の模様などが描かれた巨大な麻布で作られています。」と書かれています。蚊帳と同じ麻布で作られているので、同じ文字なんですね。

●レトロブームのおかげで、現在でも寝室用の蚊帳はどこかで売られているようですが、私の子ども時代はどこの家でも、夏の夜の必需品でした。とくに私の場合、なぜか祖父の家の蚊帳が強く印象に残っています。

●麻の繊維とホコリと湿気が混ざり合った独特の匂いは、かなり強烈でしたね。押入れの中に束ねてしまわれている様はちょっと暑苦しく見えましたが、でも、いざ吊ってしまうと非常に風の通りがよく、蚊取り線香やフマキラーの匂いとともに、まさに快適な夏の睡眠環境をつくってくれたものです。

 蚊帳(かや)の歴史

  ※蚊帳が本格的に作られ始めたのは奈良時代で、初めは絹や木綿だったようです。
   麻になったのは室町時代からで、近江国八幡の商人が作り始めたものだとか。


●獅子舞の蚊帳が麻布で作られたのは、もちろん通気性のことを考えてでしょうが、もう一つ、中で演奏されるお神楽の音を外にいる観客に聞かせるためでもあるようです。

●ところで、もう一つ、麻というと、私は「どんごろす」が思い浮かびます。どんたこすじゃないですよ、どんごろすです。農作物などを入れておく麻袋のことで、水害予防の土嚢にも使われていますね。

●そして、このどんごろすは薄茶色、寝室の蚊帳は濃い緑で、いずれも単色です。なので、麻はそれほど手の込んだ色はつけられない粗い素材だという勝手なイメージができあがっていました。

●まさか麻でできているとは思いもよらなかった獅子舞の蚊帳ですが、改めて写真などを見直すと、かなり派手な模様が描かれていますね。和風というか唐風というか、迫力のあるデザインです。
そんな獅子舞の蚊帳の色付けの職人さんの記事を見つけました。ちょっと早いけど、秋祭りが楽しみです。
獅子舞蚊帳、緋色鮮やか 金沢の「巨匠」玉作さん 秋の披露目へ染色本格化
(北國新聞 5月2日)
金沢市専光寺町の染物職人、玉作榮一さん(53)の作業場で、秋祭りに向けて県内外から注文を受けた獅子舞の蚊帳の染色作業が本格化した。この道約四十年の「匠(たくみ)」は鮮やかな赤いボタンの花や勇壮な獅子の巻き毛などを大胆かつ精密に描き、実りの秋のお披露目へ作業に汗を流している。
 百年以上続く染色加工製造元「加賀印染(しるしぞめ)巨匠」四代目の玉作さんは、金沢市内をはじめ、県内各地や近県などから年間十五本前後の蚊帳作りの注文を受けている。布の大きさに応じて図案を決め、下絵を描いてから絵の輪郭部分にのりを置き、その上から染料をかける。染色した布は蒸し上げた後、水に半日つけてから乾燥させ、一枚に縫い合わせて完成となる。(後略)


●ところで、第56回金沢百万石まつり、今年もあと1カ月でやってきますね。今年は帰れそうもありませんが、昨年のことがなぜか懐かしく思い出されます。まだ1年しかたってないのに、不思議です。


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2007年05月01日



金沢中央市場通り商店街が新設

●金沢の市場といえば最初にあげられるのは近江町市場ですが、もちろん、市場は他にもたくさんあります。

●そんな市場の中心になっているのが、金沢市が運営している中央卸売市場。場所は、金沢駅の北西へ1キロほど、北陸自動車道の高架の手前左手です。

●その中央卸売市場の近隣の商店が団結して、金沢中央市場通り商店街ができたそうです。金沢駅からも近いため、観光客なども意識してのことでしょう。

●最近はどこへ行っても観光魚市場がありますが、この市場はそんな感じになるのでしょうか。今度帰ったらのぞいてきます。



築地のようなにぎわいを 金沢中央市場通り商店街、26日設立
(北國新聞 4月14日)
金沢市中央卸売市場周辺を東京・築地のように一般客が訪れる商店街にする構想で、市場近隣の飲食店をはじめ、乾物店や精肉店、菓子の卸問屋など約五十店舗が結束し、二十六日に「金沢中央市場通り商店街」(仮称)を設立することが固まった。各店舗は現在午前九時ごろまでに店を閉めているが、午後三時ごろまで延長するよう呼び掛け、活気あふれる街づくりを進める考えだ。(後略)


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