これを歌っていたのが、「class」という名前の男性デュオでした。
●ドラマ名、曲名、CM、バンド名に覚えがなくても、曲を聴いたら、ああ、あの曲、とだれもが知っていると思います。実際に1993年に作られた曲のようですが、再結成後、2003年のドラマ主題歌とCMに使われたのがきっかけで170万枚の超ヒットソングになりました。「1993」のところの歌い方がかっこいいですね。
class 夏記 …「夏の日の1993」のさわりも聴けます
(Youtubeでも観れますよ)
●歌の内容は、本当はどういう状況設定なのかは知りませんが、私は「夏のデパートまたは化粧品の広告写真の中で陽気に笑っているチャーミングな水着女性に一目ぼれした大学生の心境」を感じました。歌詞も広告コピーのような感じでしたね(歌詞:松本一起)。
●その class で、向かって左側のボーカルだった津久井克行さん(群馬県桐生市出身)は若い頃金沢に住んでいたそうです。その縁から、京都、金沢、東京の3ヵ所で行う予定だったコンサートを、先般の湯涌温泉の水害の復興支援のためのチャリティーコンサートに切り替えて実施されることになりました。
金沢湯涌温泉の復興祈願チャリティーライブ−京都のライブハウスで
(烏丸経済新聞 2008-08-18)
豪雨被害の湯涌温泉で復興願うイベント−チャリティーライブも
(金沢経済新聞 2008-08-12)
津久井克行さん 先月の「ゲリラ豪雨」で被害を受けた金沢を代表する温泉街「湯涌温泉」で8月17日、同温泉街の復興を願う「湯涌温泉夏祭り『縁』(えにし)」が開催される。(後略)
●湯涌温泉でのライブは2日前に終わっていますが、どうだったでしょうか。
●縁とは本当に不思議なものです。
●しかし、若い頃は「縁」というものに対し何も思わなかった、というより、むしろ「コネ」に通ずる日本人特有のウェットな感情として、私は好きではありませんでした。
●ところが、実社会に出て年を経るにつれ、なぜか「縁」を感じさせる出来事や体験がどんどん増えてきて、今では一人前に、「縁の大切さ」を後輩たちに説くような人間になっています。(コネは今でも嫌いですが)
●「金沢遠望」というブログをつくっているのは、私の「ふるさとへの思い」からなのですが、このブログを始める際に、「ふるさと」から連想したのが、金沢を離れて以来、頭の隅にずっとあった室生犀星の「ふるさとは遠きにありて思うもの〜」の一節でした。
●その犀星というペンネームの元になっているのが「犀川」で、私が金沢にいた時代、その生活圏の中でもっとも慣れ親しんだ川でした(そのせいか、私は犀川大橋の風景が大好きです)。
●室生犀星は犀川大橋のたもとの家で生まれ、近所のお寺に預けられて育ちました。私は香林坊で生まれ、小学校は犀川に近い小学校、高校は犀川を越えて通っていました。祖母の家は桜橋のたもとにあり、夏休みに泊まりにいったとき、犀川の流れの音がうるさくて眠れなかったこともありました。
●また、若い頃は雨の多い気候と金沢人のウェットなお付き合い感覚がどうしても好きになれず、それが金沢を出る遠因になったのですが、再び私の心を金沢に引き戻してくれたのが、五木寛之の小説であり、五木氏のエッセイの中で知った犀星の小説でした。
●その五木氏がデビュー前の金沢時代に住んでいた町が、今回、水害のあった浅野川の周辺…
●すべてに「縁」を感じています。
●私は浅野川の水害の記事をご紹介したことで、「夏の日の1993」が忘れられない1曲になりました。元class の津久井克行さんは、どんな縁を、金沢に感じていらっしゃるでしょうか。
●チャリティーコンサートは、すでに京都(8/13)と金沢(8/17、湯涌温泉)は終わっていますが、東京・渋谷では9月6日(ホテル サクラ・フルール 「カフェ メリーココ」 )で行われるそうです。東京にお住まいの方でお時間がとれる方はいかがでしょうか。
詳しくはこちら
まっちゃん Acoustic pub & Lunch | あくせ処とぅ〜む&津久井克行(class)コラボイベント!
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