ザ・金沢弁【た行】 金沢遠望

2005年05月07日



ザ・金沢弁【た行】

[た]

たいま ください
 「これ、たいま」(これちょうだい)

だしじゃこ 煮干

立てっとる 立っている

たく 煮る
 「今からたくげんて」(今から煮るんですって)※“たく”のは、ご飯だけではありまん

だちかん、だっちゃかん、だちゃかん だめ、埒があかないという意味
 「そんなん、だちゃかん、だちゃかん」(そんなのダメダメ)

たのんこっちゃ お願いだから
 「たのんこっちゃ、ここは私に任しといて」(お願いですから、ここは私に任せてください)

だやい、ものい だるい、疲れた
 「だやいがか?」「うん、ちょっとものいがや」

だら、だらま! あほ、馬鹿
 「ええい、この、だらま」(ええい、この、大ばか者)
 「そんなだらんこと、しまさんな」(そんなバカなことしないで)

だらくさい ばかばかしい
 「だらくさい、わしがなんでそんことしなきゃならんがや」

たんち、たんちま 子ども
 「たんちまやなあ」(まだまだ子どもやなあ)

だんない 大丈夫です、問題ありません
 「な〜ん、だんない」(いいえ、大丈夫です)

ちびたい 冷たい

ちみる つねる
 「ちみったら痛いがね」

ちょっこ、ちょっこし、ちょっこり 少し
 「もうちょっこ、たいま」(もう少しちょうだい)

ちんちん お湯が沸騰している様
 「ちんちんに沸いとる」 ※…なにがわいとる?…

ちんと じっと、ちゃんと、静かに ※子どもをさとして言う言葉
 「ちんとしとくまっし!」(静かにしてなさいよ!)

つるつるいっぱい 器に入れた水やお酒などがぎりぎり一杯でこぼれそうになっている様
 「つるつるいっぱいにして」(こぼれそうになるまで注いで)

つらにくい 憎たらしい
 こつらにくい もっと憎たらしい

つんだって 連れだって、くっついて
 「つんだってきたがや」(いっしょにくっついてきたんですよ)

てったい 手伝い
 「ほうか、ぼうやがてったいにきたがか? えらいなあ、あんやと」(そうか、ぼくが手伝いにきてくれたのか、かしこいなあ、ありがとう)

どいね どういうことなの?、まじかよ!、それでいいのかよ!
 「どいね、ほんながか?」(ええ?どういうこと? ほんとなの?)

ドジョウの蒲焼き 金沢の郷土料理で夏場のスタミナ食(最近少なくなって貴重品です)
 「蒲焼きでも食べていくまっし」(蒲焼きを食べていきなさいね)

ととなわん 無計画な、理屈に合わない、間抜けな
 「なんで、そんなととのわんことするがや」(どうしてそんな馬鹿なことをするの?)

どぼす ドブ、側溝
 「そこのどぼすに落ちたがや」(そこの側溝に落ちたんです)

どんならん どうもならん、どうしようもない
 「こんなことになってしもて、もう、どんならんわ」(こんなことになってしまって、もう、どうしようもない)

posted by kenbo | 石川 ☀ | Comment(3) | TrackBack(0) | ザ・金沢弁 | 金沢遠望 TOPへ
この記事へのコメント
はじめまして。
金沢出身のDavidというものです。

偶然このブログを見つけて読ませて
いただいておりました。金沢出身の
自分としては非常に感慨深いものが
あります。

金沢弁めちゃくちゃ懐かしいです。
私は今新潟に住んでいるのですが
こっちでは

「え〜いな、だら!」

なんて言っても誰も理解して
くれませんからね(^^;)
それでも金沢弁で通してますが。

金沢弁についての記事を読んで
一人でニヤリとしております。

同じ金沢出身の方のブログを見つけて
嬉しくなったのでコメントさせて
いただきました。

自分もブログやっているので
よろしければどうぞ。

ではまた。


Posted by David at 2005年03月21日 23:30
●コメントありがとうございます。

●むかし、進学で関西に出たころ「お前のしゃべっている言葉(金沢弁)はきたない」と、突然クラブの先輩からおこられたことがありました。そのとき、同じ下宿にいた四国出身の同級生が「きたないのではなく、方言なんですよ」とかばってくれる“事件”がありました。

●それまで私は、関西弁は何ときたない言葉だろうと思ってたので、先輩の注意はWでショックでした。それ以来、クラブ内では意識して金沢弁を抑えるようになり、いつのまにか金沢弁をしゃべれなくなっている自分に気づき、さらにショックを感じたことがあります。

●それとは逆に、むかし帰省時、高校の同窓生から「お前、関西なまりになっとるぞ」といわれたことがあり、これまたショックな体験でした…

●帰省するたびに、親兄弟が使っている金沢弁を聞きながら心の中で涙を流しているときがあります。自分はいったい何者なのか―

●このブログは、ふるさとを離れて生活をしていることへの反省をこめて、忘れていたふるさとでの体験を思い出し、これからは金沢人であることを強く意識して生きていこうと思い、始めました。金沢のいいところをどんどんアピールし宣伝することが、せめてものふるさとへの恩返しかなと思っております。

●Davidさんも、私のような中途半端な人間にならないよう、ふるさとのことを忘れず、がんばってください。なんて、おおげさなことじゃないんですけどね。
Posted by kenbo at 2005年03月22日 20:20
こんにちは。金沢や金沢弁のものが、あると時々読んでいます。私は、北海道生まれですが、亡くなった祖父が金沢出身でした。明治の後半に金沢から北海道に集団で入植してきたそうです。集団で渡ってきたので、周りも金沢弁で話していたようです。今から20〜25年前に亡くなりましたが、金沢弁と北海道弁が半々だったと思います。その影響で私の父や私は金沢のアクセントや、もろに金沢弁と同じ単語を未だに使うことがあります。ですから金沢弁を聞いたり、文字でみたりすると、祖父母のことを思い出して、懐かしく思います。
ただ、言葉はいろいろ進化していくので、今の金沢で使っている言葉の2割くらいは、聞いたことのない言葉もありますね。
例えば「〜やさけ。」は「〜やさかい。」だったし、「はよ、行くまっし。」は「はよ、行くまっしゃい」とか「行かっしゃい」と言ってました。北海道にと言うより我が家に、昔の古い言葉のまま残ったのでしょうね。

また、いろいろ金沢のこと聞かせて下さいね。
有難うございました。
Posted by 道産子 at 2014年06月13日 21:58
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