●これまで5〜6月に訪れたときは、タケノコ農家の直売所が、道路端に何軒か店を開いていて、ふっくらとして、40センチ以上もの長さのタケノコが山のように積まれて販売されていました。1本500〜700円くらいと、質の良さを考えたら、かなりのお値打ちものばかりでしたね。飛ぶように売れてました。
●それをもって帰ると、母が昔ながらの煮物料理を作ってくれました。その料理の名前を、金沢では「若竹煮」と呼んでいることを、このメルマガで知りました。昔から我が家では、タケノコの煮物としかいってませんでしたが、「わかたけに」というんですね。
●とろりと溶けた甘い昆布がからみついた、やわらかな若竹煮。熱いタケノコご飯や山菜の和え物などと一緒に食べると、心から、日本人でよかった、と思います。
「後場市」が立つほどの人気!“別所のタケノコ”。
【いいね金沢倶楽部<第54号>】
(前略)そのひいきぶりと言ったら、タケノコの季節だけ、金沢中央卸売市場に「後場市(ごばいち)」が開かれるほど。市民に朝採りのタケノコを食べてもらおうと、朝掘ってきたばかりのタケノコを午後2時の競りにかけ、夕方の近江町市場やスーパーに並ぶよう配慮しているのです。
金沢で一番ポピュラーなタケノコ料理が、「若竹煮(わかたけに)」。ぬかを入れたお湯でアク抜きしたタケノコと柔らかめの昆布をコトコト醤油で炊くという誠にシンプルな料理ですが、とろとろの昆布がタケノコにねっとりと絡んでいるのが金沢風。淡泊なタケノコに昆布の上品なダシが染みた香り高い逸品です。
別所へと足を伸ばせば、道沿いではタケノコ生産者の直売も行っており、より新鮮なタケノコを手に入れることができます。
また、タケノコのフルコースがいただけるのも別所ならでは。
タケノコの刺身、天ぷら、若竹煮、竹の子ご飯…と、タケノコの季節だけ、生産者農家が大広間を開放してふるまってくれるタケノコのフルコースは、まさに野山の息吹が味わえる春ならではの味と言えるでしょう。
●そういえば、宮川というお店については、いつも蕎麦のことしか書いてませんが、ほんとはタケノコ料理の方が通のあいだでは有名かも知れません。手打ち蕎麦は年中やってますが、旬のタケノコを食べられるのは1年でもこの時期しかないので、グルメを自認する方はぜひ一度訪れてみてください。タクシーに乗っていっても、モトがとれた、とご納得いただけると思いますよ。
蕎麦宮川
タケノコ|若竹煮|金沢・別所|蕎麦宮川