夏の金沢の風物詩に、浅野川に川床桟敷席
(NIKKEI NET 2007/06/19)
「清流のほとりで芸妓(げいぎ)さんと納涼の夕べはいかが」――。金沢市内を流れる浅野川に今夏、川床がお目見えする。京都・鴨川の「納涼床」の“金沢版”ともいえる試みで、関係者は「金沢の新しい夏の風物詩にし、かいわいのにぎわい創出につなげたい」と話している。(後略)
●浅野川は五木寛之氏の小説やエッセイの舞台で知られますが、元はといえば、泉鏡花の小説「滝の白糸」で知られる川です。金沢では、“男川”の犀川に対して“女川”と称されるように、やさしい川の流れとロマンチックな沿線の茶屋町とともに、いまでは観光スポットとして欠かせない名所となりました。
goo 映画−滝の白糸(1952) あらすじ
●主な登場人物
○美貌の女水芸師 瀧の白糸
○法律家を目指す貧乏青年 村越欣彌
○卑劣な寅五郎(一座)
○一座の欲ボケスポンサー松永
登場人物のリストを見ただけで、ストーリーの予想がつきますね。悲恋物語ではありますが、ハッピーエンドです。テーマは、女性の弱さと強さ、でしょうか。女性とは、強さと弱さが同居する、男性には理解しがたい存在…
●今回設けられる「白糸川床」は「滝の白糸」にちなんでつけられた名称で、主計(かずえ)町沿いの浅野川の河川敷に、川に張り出す形で50人ほどが座れる桟敷席だそうです。
●川床(かわどこ)とは川に桟敷をしいて涼をとる方法で、京都の有名な料亭やお食事処で夏場に設けるところが多いですね。お尻の下を流れる川の音を聞きながら、涼をとりながら、歓談しながら食事をする…。いかにも涼しそうで食がすすみそう…
●川床桟敷は、これまで浅野川や犀川で本当になかったのでしょうか?
それはともかく、ゆったりと風流を楽しめる時代であることに感謝します。
<白糸川床>
○期間 7月27日〜8月11日
○料金 1人13,500円
○問い合わせ・予約 金沢・浅の川園遊会実行委員会事務所/TEL 076-233-7640
※大友楼など市内の高級料理店が仕出を提供。東茶屋街と主計町茶屋街の芸妓がお相手します。
浅野川|川床桟敷席「白糸川床」|泉鏡花|五木寛之