第33回泉鏡花文学賞授賞式 11月22日 金沢遠望

2005年11月23日



第33回泉鏡花文学賞授賞式 11月22日

●昨日、先月発表されていた第33回泉鏡花文学賞の授賞式が行われました。今年は、神奈川県相模原市の寮美千子さんの小説「楽園の鳥 カルカッタ幻想曲」(講談社)が受賞。今年は地元の方ではなかったようですね。

●金沢市が現代文学(文芸?)に力を入れるようになったのは、実際に金沢に縁のある大作家が大勢いるということもありますが、直接的な動機としては、明治から昭和にかけ、泉鏡花、徳田秋声、室生犀星という3人の文豪を輩出しているからなんですね(文芸好みの趣向は江戸・前田藩の時代からあったようですが)。

●ところで3文豪の本、あなたはどれくらい読まれました? 私は若い頃、ほんの数冊しか読んだことがありません。一番読んだのは室生犀星ですが、それでも4、5冊でしょうか。泉鏡花は1、2冊。こちらは映画やドラマでは何度か接したことはあります。恥ずかしながら徳田秋声の作品はまだ一冊も… 大反省。

●文学青年でなかった私は、実生活上、何も困ることはありませんでした。しかし、歳をとるにつれてふるさと金沢という街のことを深く知りたいという気持ちが強くなり、その流れの中で、将来時間があれば読んでもいいかな、と思うようになってきました。不思議ですね、人間の心の動きは。(こんな私も、なぜか70年代の五木さんの作品だけはかなり読んだ覚えがあります)

●何でもそうですが、若い頃、まったく何も感じなかったもの・ことについて、ある程度人生を経てくると自然とわかってくることがあるんですね(自分では、これが大いなる錯覚でないことを祈っていますが)。私はまだまだ若造ですけど(見た目だけは)。

●「文学」への接し方ですが、私のような普通人なら、本を読んで何かを感じたとき、作品のテーマについて自分の頭で少し考えてみるだけで十分な気がします。「それではだめだ、もっと勉強心・研究心をもって真剣に学ばないと」という強迫観念が、私の文学離れを招いたような気がしています。「勉強・受験のための作品読解」ではなく、「好きな作家の作品や興味がもてそうな本を気軽に読むこと」のほうが、ほんとうは大切なのにね。

●現在の私は、ほとんど、新聞とパソコン関係の雑誌しか読んでいないのが偽らざる事実ですが、金沢のことを知ろうと思うにつれ、読みたい、という気持ちが少しずつ湧いてきています。しかし、はたしてそれはいつ実行に移せるやら。今のところ自信があるようでないようで…

●そんな私とはまったく関係のない世界で生きようという若き作家のたまごのみなさん、ぜひ来年の泉鏡花文学賞にチャレンジしてください。

文学のまち「金沢」
(金沢市)

泉鏡花文学賞授賞式(11/22) 寮さん、喜び語る
(asahi.com : マイタウン石川 - 11/23)
 金沢市主催の第33回泉鏡花文学賞の授賞式が22日、金沢市高岡町の市文化ホールであった。小説「楽園の鳥 カルカッタ幻想曲」(講談社)で受賞した寮美千子さん(49)=神奈川県相模原市在住=は記者会見で、「出版後、鳴かず飛ばずで絶滅危惧(きぐ)種と言われたが、崖(がけ)っぷちから転落せずに羽ばたくことができた」と笑顔をみせ、「今後の作品のなかで金沢が舞台として出てくる日もあると思う」と語った。(後略)

泉鏡花文学賞に寮美千子氏 「楽園の鳥 カルカッタ幻想曲」 来月22日に授賞式
(北國新聞社 10/18)
(前略)選考後会見した五木氏は地元推薦作品以外からの受賞について、「定評ある方が受賞するケースが続いていたが、三十数年ぶりに初心に戻る野心的な発掘となった。金沢文芸館がオープンする金沢の新しい文芸ムーブメントに一石を投じることになる」と新しい才能に光を当てた「若返り」の意義を強調した。(後略)

楽園の鳥 カルカッタ幻想曲
 二〇〇一年三月から翌年四月まで「公明新聞」紙上で連載された。三十代半ばの女性童話作家がインドを巡る。人々の生活を綿密に描写しながら、自分の本当の魂を発見するという筋立て。昨年十月、講談社から刊行された。


posted by kenbo | 石川 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 金沢と文学 | 金沢遠望 TOPへ
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