雑感 金沢遠望

2006年08月14日



昨夜「NHKスペシャル」(総合21:00〜22:15)見ました

●昨日の「NHKスペシャル」8/13(日)21:00〜、ご覧になられました? テーマは「日中戦争」でした。

●朝日新聞テレビ番組覧より
 「日中戦争」兵士達は中国大陸で地獄を見た▽南京陥落その時何が▽ヒトラーの武器輸出▽蒋介石の日記が物語る対日戦略

●見ようと思って見たわけでなく、いつも見ている大河ドラム「功名が辻」とその後のニュースを見ていたら始まった番組でしたが、ついつい最後まで見てしまいました。

●第二次世界大戦(太平洋戦争)のきっかけとなったシナ事変が日中戦争となり、さらに世界大戦へと拡大していった状況が、最近公開された中国側や欧米の資料に基づいて検証・紹介された番組でした。

●満州国に駐留していた陸軍の暴走、短期決戦・終結を計画していた内閣や大本営、上海上陸〜南京陥落までの経緯、中国・蒋介石総督の戦略、ドイツ・ソ連・アメリカの動きなど、これまで知られていなかった、あるいはあまり語られることのなかった事実が、かなり詳細に紹介されていたと思います。運良く戦地から帰ることができた元兵士や現地で大変な目に遭った生存者などの生々しい体験談もありました。

●そういえば、「南京虐殺があった、なかった」という議論が数年前に白熱していた時期がありました。昨夜の番組では、やはり「あった」という証拠が明示されていたと思います。戦場に駆り立てられた兵士たちは、いわば狂気の中に投げ込まれた人たちですから、どんなことが起きても不思議はなかったと思います。みんな弱い人間どうしなんですから。

●じつは、一番ショックだったのは、シナ事変を推進した中心的な部隊が「第9師団・歩兵第7連隊」だったことを、知ったことです。

●「しちれんたい」という言葉は、私の子ども時代にもよく使っていた言葉でした。当時は「日本軍の部隊の一つで、第二次大戦時には金沢城内にその本部があった」という程度しか知らず、というか、私の頭の中では今日までそれだけの知識しかありませんでした。

●しかし、昨夜の番組で、金沢から出兵していった「7連隊」がシナ事変をおこし、南京を攻め落とした精鋭部隊だったことを、初めて知ったのです。番組の中では、帰還兵の方が、現地の模様を淡々と語られていました。

●「しちれんたい」は、戦後生まれの金沢の子どもにとっても、日本の勇敢な兵隊さんの代名詞でした。まさか第二次大戦の引き金になったような行動部隊だったとは。父母や祖父母たちからは、そこまでの話は聞かされてなかったよう思います。私自身もそれ以上考えが及ばず、さほど興味ももたないまま今日まできました。

●そうだったのか。というのが、私の感想でした。金沢は日本陸軍の重要な基地の一つだったんですね。「長崎の次に原爆が落とされる予定地は金沢だった」と昔、だれかから聞かされた覚えがありますが、そういうことだったんですね。

●帰還兵の方たち(80〜90代)は、「黙って死んでいくわけにはいかない、戦死した仲間たちのためにも、これからの世界平和のためにも事実を明らかにしなければならない」と異口同音に話していました。

●最近、中東や北朝鮮、首相の靖国神社参拝問題などと絡んで、“戦争”の話題が増えてきました。いつの間にか自衛隊が実質的な軍隊として公認され(?)、イラクに派遣されてしまいました。憲法9条も、どうなるかわからないみたいな話も出てきています。これはどういうことなんでしょう。

●いざ戦争になると、実際に戦場にやらされたり爆撃の被害にあうのは、戦争なんて一切望んでいない一般市民が、ほとんどじゃないですか。これまでの歴史もそうですし、現在の中東でもそうです。「国のため、民族のため、宗教のため」が合言葉に使われ、だれもが反対しにくい風潮が形成されて戦場に追いやられていく。そしてその結果は…。同じことの繰り返し…

●政治家のみなさんには、戦争の方法論ではなく、戦争を起こさない方法論をこそ、熱っぽく語っていただきたいと思います。それには、「自分だけが正しいという思い上がりと差別意識を排し、コミュニケーションを密にする」しかないのではないでしょうか。すべての戦争を拒否することこそが、真の靖国精神だと思うのですが…

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2006年07月02日



金沢の百貨店、専門店ビル、商店街、一斉に夏バーゲンに突入

●早くも始まったクリアランスセール! 7月1日、金沢市内の百貨店、専門店ビル、商店街が一斉に夏物バーゲンをスタートさせました。

●商戦は全国どこでも年々激化していますが、今年の金沢・夏バーゲンの特徴は、隣接県にも積極的な売り込みをはかっていることのようです。

●今回は、バス運賃と同額の商品券付きのチャーターバスの運行、金沢駅からのシャトルバスの運行、直行バス利用者に飲食券や商品券プレゼントなどなど、さまざまな特典がついている模様。

●この調子だと、今後、季節の変わり目ごとに同様の企画が行われる可能性があります。福井、富山にお住まいの方は、この夏がだめでも、秋、冬と、これからは金沢の商業施設の動向から目をはなせなくなったのではないでしょうか。

●金沢は昔から北陸随一の商業都市でしたが、近年はますますその勢いを増しているようです。人が集まるのは魅力のあるということですが、現場ではそれなりに努力もなされているはず。こうやって街は発展していくのですね。

●ところで、北陸新幹線ができると東京・大阪との移動時間は一気に1時間20分ほど短くなるそうです。

 金沢−東京 約2時間28分(現在より約1時間19分短縮)
 金沢−大阪 約1時間05分(現在より約1時間20分短縮)
 ※残念ながら、名古屋方面は関係ないようで 北陸新幹線の整備計画図・ルート図

●数年後には富山・福井が30分の近さになり、さらに東京・大阪からの買い物客もどど〜と増えているのでしょうか。ふるさとの発展はグッドニュースですが、どんなに発展しても、「金沢らしさ」だけは永遠に失わないでほしいと思います。

●こんな硬い話はどうでもいいですね。懐に余裕のある方は、ぜひこの機会に金沢でショッピングをお楽しみくださいませ(いいな)。
隣県客も「金沢にきまっし」 富山、福井から買い物バス
(北國新聞 2006年7月2日)
金沢市内の百貨店、専門店ビル、商店街で一日、夏のバーゲンが始まり、夏物衣料や雑貨などを買い求める客でにぎわった。今年は各店が「金沢にきまっし」と、富山、福井からの直行バスを運行、初日はどの便も「ほぼ満席」と盛況だった。隣県からの”ストロー ”を狙う今年の商戦は例年以上に熱くなりそうだ。(後略)

<竪町商店街振興組合>
一、二日の限定で京福バス(福井市)と富山地方鉄道(富山市)のバスを一台ずつチャーターし、いずれも乗車賃と同額の商品券を配った
鉄道利用者も呼び込むため、金沢駅から無料のシャトルバスを三十分ごとに運行した。

<香林坊109>
富山、福井からの直行バス利用者に五百円分の飲食券を配った。福井ルートは初売り、黄金週間に続く運行で、八月二十日までの土日祝日に実施する。

<香林坊アトリオ>
「コーチ」の開業に合わせ、福井からのバス乗客に千円分の商品券を付けた。




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2006年03月25日



JR福知山線脱線事故から間もなく1年

●「ライバルは父」というタイトルのブログが目にとまりました。それは昨年 2005年(平成17年)4月25日午前9時、JR福知山線 尼崎駅近くで起きた脱線事故に関連した、神戸新聞のサイト記事でした。
ライバルは父 JR脱線事故で両親を亡くした小杉さん
(神戸新聞 2006/03/25)
尼崎JR脱線事故で亡くなったテレビ大阪東京支社代表=当時(57)、川西市=、妻=同(59)=の長男謙太郎さん(22)が二十五日、父の母校でもある早稲田大学の卒業式に臨む。四月からは、マスコミ業界に身を置く。父を「永遠のライバル」と意識する謙太郎さんは「父のように人に愛され、人の中で成長していきたい」と抱負を語る。(後略)

●「万年筆」をGoogle検索していて偶然、見つけた記事です。亡くなられた小杉さんが最期の瞬間まで胸に差していた「万年筆」が、Googleに引っかかってくれたのです。

●そういえば、あれは昨年の4月のことでした。マンションにめり込んだ列車のショッキングなニュース映像が、今でも生々しく記憶に残っています。亡くなった乗客数が100人を超えていたと思います。

JR福知山線脱線事故 - Wikipedia

●その中に、テレビ大阪の東京支社長夫妻がおられました。夫婦そろって亡くなられ一人息子が取り残されたことで涙を誘いましたが、何よりも、(たぶん)マスコミ関係者であったことで、報道されることがもっとも多かった方ではないかと、勝手に想像しています。

●それはともかく、あれからもう一年になるんですね。亡くなられた皆様には、あらためて心よりご冥福をお祈りいたします。

●と、ここまでは過去の話です。今回、私が上述の神戸新聞の記事に目がとまったのは、じつは万年筆のせいだけではありませんでした。

●それは、両親を亡くされた小杉さんが「二月下旬、金沢にある両親の墓に参った。」という一節があったからです。

●さりげなく書かれているので(身近な関係者以外は)気づかれた方は少ないと思います。私も、この記事を見るまでまったく知りませんでした。

●事故当時は、小杉さんの名前はたぶん何度か目や耳にしていたと思うのですが、小杉さんのお墓が金沢だったということを知ったのは、これが初めてでした。小杉さんは金沢出身者だったんですね。私としては、これまで遠くの事故だったのが、急に身近な問題に変わりました。

●あらためて昨年の事故のことを思い起こしました。

●むかし、私も仕事で何度も乗ったことのあるJR福知山線でした。福知山や、その先の豊岡、鳥取、米子へ、何度も行ったことがありました。餘部の鉄橋の事故の記憶もあります。

●当時はそれらのことを思い出し、個人的にもショックが大きかったのですが、今回のこの記事で、亡くなられた方の中に同郷人がいたことで、そのショックがさらに大きくなりました。大勢の被災者でしたから可能性はあったにせよ、具体的な事情を知ったことで、ショックが増幅された感じです。

●こんな記事も見つけました。小杉さんは二水高校の出身だったようです。

「からたち関西」特別版 特別寄稿「サントワマミー」

●あらためてご冥福を祈り、息子さんの将来の幸福をお祈りいたします。

●その一方で、金沢を離れて一生懸命働いている人がたくさんいることを知り、はなはだ不謹慎で、同時に不思議な気分ですが、ひそかに心の片隅で、人生の苦しみを慰められる思いも感じました。(現在に)残されている(生かされている)私も(だからこそ)がんばらなくてはならないという気持ちを、強くさせられました。

●神戸新聞の記事は、今年社会人になられた息子さんに贈るエールのような内容でした。たいへんおこがましいのですが、私も同じようにエールを贈るつもりで、この記事を書かせていただきました。

●小杉謙太郎さんというお名前をしっかりと記憶させていただきました。将来のご活躍を心から祈らせていただきます。がんばれ。


○来月にはこんなテレビドラマもあるようですよ。
悲劇から1年…JR福知山線脱線事故をフジテレビが初ドラマ化
4月21日放送 金曜エンタテイメント特別企画「家族たちの明日 尼崎列車事故から1年」(仮題)


○当時の詳しい状況に関する記事(小杉支店長に関する情報)を発見
JR脱線事故 80人以上の犠牲者 遺体安置所に嗚咽
(スポニチ Sponichi Annex 社会 2005年04月27日)

面影をたどりて  ―JR脱線事故 遺族の日々
神戸新聞Web News NEWS&ニュース(2005/06/24)

○個人ブログにも関連記事多し
あっかんべぇ: テレビ大阪取締役が死亡 事故の電車、妻も犠牲





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2006年02月28日



金沢週末滞在プログラム

●北陸新幹線の開業をきっかけに、県外客に金沢ならではの伝統や文化を堪能してもらう「週末滞在プログラム」というものが発表されました。これは金沢出身者にとっても興味ある企画です。

●このプランは、「金沢の食や伝統工芸、芸能、茶道、禅文化などをじっくりと楽しんでもらう滞在交流型のプログラム」で、「これまでの観光誘客から一歩踏み込み、“週末は金沢で過ごす”という生活スタイルを提案する」というのが主旨だそうです。

●いいですね。まさに私のためにつくられた企画のような気がして、うれしくなってきました。というか、考えてみれば、私の場合はほうっておいても自動的にそのような状況になりそうです。

●問題は費用だけです。地元の滞在費はともかく、新幹線利用にしてもマイカー利用にしても、週1で帰るとなるとかなり余裕のある方でないとむずかしい話。

●要は、心と懐に余裕のある方々が対象なんでしょうけど、はたして私にそんな余裕が生まれるだろうか… 妙に考えされられました。

週末は金沢滞在を 食や文化じっくり、生活スタイル提案 市当初予算案に事業費
(北國新聞社 2006.2.25)
北陸新幹線の開業を見据え、金沢市は新年度、県外客に金沢ならではの伝統や文化を堪能してもらう「週末滞在プログラム」の全国発信に乗り出す。新幹線開業では、人口や消費が首都圏などに流出するストロー現象が懸念されているが、豊富な文化資産を武器に、首都圏のほか、富山や長野など沿線都市からの逆ストロー現象を狙う。リピーターを増やし、滞在プログラムによる交流人口を、金沢を「終(つい)のすみか」とする定住人口につなげていく。
市当初予算案に「金沢の魅力」発信事業費五百万円が計上された。(後略)






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2005年10月13日



月見光路(つきみこうろ)をご覧になりました?

●広坂通りに明かりのオブジェ「月見光路」(つきみこうろ)が登場、残念ながら期間は15日(今週土曜日)まで。
秋の夜照らす かぐや姫帰還
金沢・広坂周辺 金工大生が『明かり』作品(中日新聞)
幻想的明かり うっとり 金沢の夜楽しむ
(朝日新聞)



●お月様だけでなく、地上でもロマンチックな明かりのアートが楽しめる秋の夜長。いいですねえ…
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2005年08月07日



高校野球 夏の甲子園大会で石川代表・遊学館が2回戦進出!

●第87回全国高校野球選手権大会2日目の今日、第一試合で石川県代表・遊学館が秋田商業を8-6でくだし、2回戦に進みました。秋田といえば、ドラゴンズ落合監督の出身地(秋田工業)で強豪県のひとつ、そんな相手から8点も取っての勝利ということで、今後に大いに期待が高まります。

秋田商、あと一歩で涙 遊学館が勝利 高校野球第2試合
asahi.com - スポーツ

●遊学館の正式名称は「学校法人金城学園 遊学館高等学校」だそうです。「金城学園」というと、金沢を出て数十年になる私にはいまだに女子高のイメージが強いのですが、1996年(平成8年)校名が金城高等学校から遊学館高等学校に変わったときに男女共学になり、気がついたら高校野球の常連校になっています。

Yugakkan Web - 遊学館高等学校
硬式野球部は、2001年(平成13年)の4月に一年生21名で創部されました。その年の大会で、県大会ベスト4入り、秋の北信越地区大会では創部半年で優勝を達成し、北信越大会へと駒を進めました。また、創部2年目には夏の甲子園大会に初出場し、8強入りを果たしました。

都道府県別甲子園出場校 石川・全成績

●創部は2001年(平成13年)4月ですから、今年で4年目。OB(卒業生)もまだ1学年しか出ていないという新しい野球部です。野球部創設のいきさつや状況は知りませんが、創部2年目から甲子園出場とはすごい話です。星稜高校が注目をあびだした時もすごいと思いましたが、それ以上のインパクトがあります。

●その昔、私の高校も一時、甲子園に出ており、私自身、応援団のブラスバンドとして応援に行ったことがあるんです。その時は、3〜4回だったかに、4番・主将が頭へのデッドボールを受けて退場という事件?もあり、あっけなく1回戦で敗退しちゃいましたが。

●しかし、星稜が活躍しだしてからの金沢の高校は、一気にレベルが上がりましたね。今では遊学館、星稜高校、金沢高校あたりが毎年、代表校の座をめぐって競いあっているのでしょうけど、石川県の高校野球のレベルは全国的にも上位にあるのではないでしょうか。

●“スピードガンの申し子”小松選手、“ゴジラ”松井選手に続くメジャー選手が生まれるのは、きっと時間の問題でしょう。がんばってね!

●とりあえず、遊学館の2回戦勝利を祈願!!!
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