金沢の美術館・博物館など 金沢遠望

2007年09月04日



金沢蓄音器館の蓄音器が現代音楽コンサートに“出演"

蓄音器が現代オペラ“出演” 金沢の名器 貸し出し
(中日新聞 2007年9月1日)
6日、東京 新装サントリーホール
九月六日に東京・赤坂のサントリーホールで開かれる現代音楽のコンサートに、金沢市の金沢蓄音器館が所蔵する百年前に作られた蓄音器が貸し出されることになった。クラシックの名ホールへの“出演”を、関係者は楽しみにしている。
(中略)貸し出される蓄音器は、一九〇三年から十一年にかけて米国のビクター社で作られた「V−3号」「V−5号」の二台。朝顔型の金属製ラッパが付いた3号、口径が約五十センチと一回り大きい5号とも状態が良いことなどから声が掛かった。(後略)

●アメリカ実験音楽の作曲家ジョン・ケージの「ユーロペラ5」という作品です。私はジョン・ケージの作品は聴いたことはありませんが、昔、高校時代の友人が「非常に突飛で難解だ」ということを言っていたのを思い出しました。

●それはともかく、金沢蓄音器館の秘蔵の蓄音機がサントリーホールの現代音楽のコンサートに“出演する”というのは、面白いですね。蓄音器は「オペラ『フィガロの結婚』『椿姫』などのアリアのどれかを演奏する」そうです。

●上の記事に実物の写真が載ってますが、ビクター犬でおなじみのラッパ型拡声器が懐かしいですよ。私の時代ではありませんでしたが…

●アナログのシンボル・蓄音機とコンピュータ制御の現代音楽の組み合わせ。いかにも人を驚かすことが好きなケージ先生の作品らしいです。どんなコンサートになるのでしょうか、どこかで聴く機会はないでしょうかね。

タンゴの巨匠・ピアソラ直筆の楽譜などを展示、金沢蓄音器館 - 金沢遠望(070709)




2006年10月08日



金沢能楽美術館が開館 兼六園観光のついでにどうぞ

●10月7日(土)、県立能楽堂の前身となる「金澤能楽堂」があったゆかりの地・広坂の金沢21世紀美術館北隣りに、能楽に関する全国初の公設美術館、金沢能楽美術館がオープンしました。
 ※参照:金沢能楽美術館 10月7日オープン - 金沢遠望

金沢能楽美術館は、加賀宝生に伝わる貴重な能面や能装束を展示し、歴史を誇る金沢の伝統芸能の神秘的な世界を広く一般に、初心者にも分かりやすい解説付きで見せてくれる施設です。芸術・文化の街、金沢をアピールする新ミュージアム―金沢の新しい名所の誕生です。

加賀宝生の発信、継承の舞台 金沢能楽美術館が開館
(北國新聞 2006年10月8日)
金沢市無形文化財の加賀宝生を紹介する同市の「金沢能楽美術館」が七日、広坂一丁目で開館した。(中略)記念式典で山出保市長は「市民をはじめ国内外の多くの人が金沢の能楽に出合い、親しみ、魅力を体感してほしい」と強調。(中略)金沢能楽会、加賀宝生子ども塾、金沢素囃子子ども塾が記念公演した。(後略)
幽玄…能楽の宝庫『美術館』の開館祝う 初日は1150人入館
(中日新聞)
加賀宝生能を紹介する金沢市の新施設「金沢能楽美術館」が七日に同市の広坂通りで開館し、初日は記念式典や加賀宝生子ども塾による能の発表会などがあり、大勢の市民でにぎわった。(後略)

金沢能楽美術館 施設概要
○建物造り:鉄筋コンクリート造4階建て 総事業費:6億9,000万円
○1階:導入展示室
   能楽をわかりやすく解説した映像の上映や、模型による能舞台の解説など、能の魅力を体験
○2階:メイン展示室
   加賀宝生に伝わる貴重な能装束や能面などを中心に展示
  当面は加賀宝生中興の祖・佐野家伝来の能面・能装束の特別展
○3階:研修室
   能楽など伝統芸能の学習、研修などに利用
  能楽美術館の自主事業として、能楽解説講座や能楽体験教室を開催
○収蔵資料:佐野家伝来の室町―明治期の能面など85点を含む約3,100点
○開館時間:10:00〜18:00
○観覧料:一般 300円、65歳以上 200円、高校生以下 無料
○活動:子ども塾の活動拠点、講座などの研修拠点としても活用
○併設:希少伝統工芸品店「金沢クラフト広坂」
○問い合わせ:金沢能楽美術館 TEL 076-220-2790


●前回の記事にも記しましたが、私が小学校の時、課外授業のようなかたちで能の観劇に市役所の近くに行った覚えがあり、今から思うと、それが県立能楽堂の前身「金澤能楽堂」でした。

●当時も今も能・狂言についてはまったくわからない伝統芸音痴の私ですが、これらが近世以降の日本人の精神哲学を形成している要素の一つであることは、何となくわかります。とりわけ、ムダを取り払った様式美というのでしょうか、シンプル・イズ・ベストの考え方については、現代人としても大いに参考にできます。
ただ、なぜかわかりませんが、ちょっと近よりがたい怖さのようなものを感じるんですよね。

●しかし、何でも学ぶことから始まりますので、こだわりや先入観を捨て、素直に閲覧し、改めて考えることから再スタートしたいと思います。

●金沢観光をご予定の皆様には、新しい観光名所として、兼六園や金沢21世紀美術館を訪問するついでに、お隣りの金沢能楽美術館をのぞいてみてください。金沢の歴史・文化の底に流れる思想みたいなものを感じていただけることと思います。

 

るんるん金沢ワンポイント観光ガイド金沢観光のメニューにミュージアム巡りはいかがでしょうか?
 金沢には加賀百万石の歴史・文化を伝える美術館・博物館を中心に、他にも多くのミュージアムがあります。

 金沢能楽美術館

 石川県立能楽堂

 金沢21世紀美術館

 石川県立美術館

 ※その他、金沢のミュージアムについては、改めて別記事でご紹介いたします。

 

 
2006年10月02日



金沢能楽美術館 10月7日オープン

●芸術の秋を迎え、今年の金沢はいつもにも増して、芸術・文化関係のイベントや企画が多いように感じます。そんなアートな出来事のひとつ、金沢能楽美術館という施設が10月7日、広坂通りに面した、金沢21世紀美術館の北隣りにオープンします。

 金沢能楽美術館

一足早く「紅葉狩」 金沢能楽美術館、7日開館 巨大シルクスクリーン登場
(北國新聞 2006年9月29日)
広坂通りで一足早く「紅葉狩(もみじがり)」―。十月七日の開館に向けて準備が進む金沢市の金沢能楽美術館(広坂一丁目)で二十八日、能楽「紅葉狩」の巨大シルクスクリーンがガラス張りの一階部分にお目見えし、紅葉をイメージした華やかな赤地に演者が映えるデザインが、道行く人々の目を楽しませた。(後略)

●この記事によると、金沢能楽美術館は“能楽に関する全国初の公設美術館”で、加賀宝生(かがほうしょう)に伝わる貴重な能装束や能面などを所蔵・展示し、映像や能舞台の模型などで能の世界を分かりやすく紹介する施設とのこと。

●加賀宝生とは
 「能楽の流派の一つ。加賀藩5代藩主・前田綱紀(つなのり)が江戸城の将軍御前で、宝生流を取り入れた能を初めて舞ったのが「加賀宝生」の起源とされています。歴代藩主の保護もあり、江戸時代中期に隆盛を極めました。」(加賀宝生

 石川県立能楽堂の沿革・加賀宝生の由来

 加賀藩能楽と能舞台の歴史(小松天満宮)

●ということで、金沢では、江戸時代以来、能楽が盛んな土地柄なんですね。その割りに、私を筆頭に、ほとんど能を知らない人が私の周りには多いです。

●能については、小学校〜中学校にかけて、どこかで習ったような記憶がかすかにあります。金沢能楽堂を見学に行き、そこで能を観た覚えもあります。よく覚えてませんが、その時がまともに能を見た最初で最後の機会でした。お恥ずかしい。

●で、金沢には、これまで石川県立能楽堂(金沢能楽堂を移設)という立派な施設がありましたが、この秋に、さらに金沢能楽美術館という、新しい能楽普及のための施設がオープンすることになったのです。
 石川県立能楽堂は、“独立した能楽堂としては全国初の公立能楽堂”として昭和47年に建てられたものですが、この金沢能楽美術館は“能楽に関する全国初の公設美術館”だそうで、さすが能楽の本場、金沢ならではの初モノづくしです。

 ようこそ石川県立能楽堂へ

 石川の伝統工芸〜能楽(能楽堂)〜

●あなたはいかがですか? 観阿弥世阿弥序破急といった名前や言葉、覚えておられます?(観阿弥、世阿弥はわかりませんが、序破急については、私は日本人の物事の表現の基本形であり、物事を認識する頭のなかのリズム感でもあるような気がしています。)

●私にとっての能楽は、まさに時代劇映画や大河ドラマなどの影響でしかないのですが、イメージ的には、織田信長などの戦国大名がたしなんだお稽古事という印象がかなり強いです。しかし、荒くれ武士たちがなぜ茶や能を好んだのか、その理由が今いちわかりません。ひょっとしてどこかで習ったかもしれませんが、覚えてないですね。

●勝手な想像としては、戦いに明け暮れるなかで武士たちのストレス解消の遊びのひとつだったとか、あるいは、武力にたけているだけでなく学問や芸術の心も理解できる立派な人間なんだということをさりげなくアピールしたかったとか…。こんな軽薄なことをいってると関係者からおこられるかも。

●能が見るからに高尚な芸術であることはわかるのですが、興味をもって楽しめるかといわれると…。もっと歳をとると、よさがわかるようになるのかなあ…

 


2006年08月27日



石川県立美術館で、国宝「信貴山縁起絵巻」史上初めて全三巻・全画面が同時公開

●芸術の秋です。石川県立美術館では9月1日より国宝「信貴山縁起絵巻(しぎさんえんぎえまき)」が公開されます。今回は全3巻のすべての絵の展示公開で、これは史上初という、めったにない機会だそうです。

●日本史の教科書でおなじみの国宝「信貴山縁起絵巻」ですが、これは同時代の『源氏物語絵巻』『鳥獣戯画』『伴大納言絵詞』とともに、絵巻物の代表的な作品資料といわれています。

国宝 紙本著色(しほんちょしょく)信貴山縁起(しぎさんえんぎ)

信貴山縁起絵巻

日本の国宝


●信貴山ってどこにあるか、ご存じでしょうか? 私は知りませんでした。
 で、調べましたら、ホームページもありまして、また、場所的には、奈良県生駒山の南の平群町(へぐりちょう)という町に「信貴山総本山朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)」があるのを見つけました。信貴山(寺)は「毘沙門天王の総本山」だということです。

信貴山ホームページ

信貴山

毘沙門天は…戦勝の神
四天王の一、十二天の一で北方の守護神。富貴財宝を司る。また単独でも尊崇され、戦勝の神とする。夜叉及び羅刹の王で、多数の眷属を有し、夜叉八大将や二十八使者があり、最勝・独健・那托・常身・禅弐師の五太子や九十一子をもつ。須弥山の第四層に住し、仏の道場を守護する。密教では胎蔵曼陀羅の外金剛部院の北門に位置する。一般に二鬼を踏み、右手に宝棒をもった神王像であるが、異形の者もある。(後略)(『仏教語大辞典』より一部改

四天王(してんのう)
仏教における 4 人の守護神。須弥山の頂上に住む帝釈天(たいしゃくてん)に仕え、その中腹で伴に仏法を守護していると考えられている。(後略)(Wikipedia

毘沙門天は七福神の一つ
七福神の一神として有名だが、もともとはインドの神から、仏教の神に採り入れられた神である。吉祥天の妻であるという。(中略)毘沙門天は、仏教では四天王の最強の神となり、須弥山(しゅみせん)中腹の北側に住し、夜叉を率いて、憤怒の姿で岩座に立ち、北方を守護する神である。(後略)


●毘沙門天、ですか。よく知らないのですが、名前は時々聞きますね。四天王の一つ、といわれても、私には四天王すらわからない門外漢ですのでピンときませんが、「葛飾柴又の帝釈天…」という寅さんの口上は知っています。

●このあたりって、京都からはかなり離れた山手ですが、信貴山は当時の都に影響を与える存在だったのでしょうか。

●なんだか話がまとまりませんが、歴史と仏教にからっきし弱い私としては、これが限界ですぅ。

●2006年秋、金沢の石川県立美術館で国宝・信貴山縁起絵巻を見て、はるか平安時代の仏教の世界に想いをはせ、日本絵画の源流を学ぶ― すてきな旅じゃないですか。

●史上初だそうです。貴重な機会です。ぜひ、です。

※私のように歴史的、仏教的な知識がなくても、ぜんぜん関係ありません。芸術は心で観るものです。というか、歴史のすごさを感じることができれば人間としての奥行きが深まります。でしょ?

石川県立美術館
9/1-9/24 「国宝」誕生110周年記念特別企画  国宝 信貴山縁起絵巻

慎重に、国宝が金沢到着 信貴山縁起絵巻の3巻
(北國新聞 2006年8月27日)
史上初めて全三巻全画面が同時公開される国宝「信貴山縁起絵巻」が二十六日、奈良市の奈良国立博物館から、会場となる金沢市の石川県立美術館に到着した。三十日まで展示設営作業が進められ三十一日に開場式を行い、九月一日から二十四日まで一般公開される。(中略)「信貴山縁起絵巻」は日本四大絵巻の一つで、平安後期に描かれた。信貴山総本山朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)(奈良県)の中興の祖とされる命蓮(みょうれん)上人にまつわる説話がテーマで、「山崎長者(やまざきちょうじゃ)」「延喜加持(えんぎかじ)」「尼公(あまぎみ)」の三巻から成る。(後略)


2006年08月15日



金沢21世紀美術館、来館客が250万人を突破!

●兼六園の入り口(真弓坂口)の向かい側、広坂交差点に面してたたずんでいるガラス張りの大きな建物、それが金沢の新名所、金沢21世紀美術館です。

●兼六園を訪れる人がほとんど訪れると思われる、新しい金沢の文化発信の拠点です。運営ポリシーも、建物デザインも、展示作品の質の高さも超一流の雰囲気が漂い、素晴らしいづくめです。これから金沢を訪れる方は絶対に見逃せない観光ポイントですので、ぜひ、名前と位置を覚えておいてください。

金沢21世紀美術館

21世紀美術館夜景.jpg






●そんな金沢21世紀美術館が、2004年(平成16年)10月9日のオープン以来、250万人のお客様をお迎えしたとのこと。これは金沢市の人口45.5万人の5.5倍に相当する規模です。すごいですねえ。さすが金沢が誇る新名所です。
金沢21世紀美術館、来館250万人突破
(北國新聞社 2006年8月10日)
金沢市の金沢21世紀美術館で十日、開館以来の入館者数が二百五十万人を突破した。同美術館では順調に来館者数を伸ばしており、開館二年目の年間来館目標百万人も達成する見通しだ。(後略)

●金沢の公的な美術館といえば、これまでは金沢21世紀美術館のすぐ東側にある石川県立美術館しかなかったのですが、この金沢21世紀美術館ができたことで、金沢の美術・芸術界には素晴らしい発表の場と刺激の機会が増えたわけですから、その存在価値は非常に大きなものがあると思います。

●小学生の頃、絵を描くことが好きだった私としては、非常にうらやましいですね。いま、私が金沢に住む小学生だったなら… 悔しいです。時間は元に戻りません。

●ところで、この美術館はここに突如として生まれたのではなく、元々は、私の記憶では「金大付属小・中学校(金沢大学教育学部付属小学校・中学校)」、その前はたしか「第二高女(石川県立金沢第二高等女学校)」があった場所です。違いましたっけ? 美術館の前庭には、今でも女性のブロンズ像(第二高女同窓会「真清水会」の記念碑?)が立ってますよね。

第二高女記念像.jpg

●なぜこんなことをいうかというと、実は、4年前に亡くなった私の母が、その女学校の卒業生だったからです。このあたりを通るたびに、母から「ここが私の学校だった」と誇らしげにいうのを、何度も聞かされていました。私は女学校の置かれていた立場や意味などはまったくわかりませんが、ここは現在の私にとっては特別の思い出が残る場所の一つなんです。

●それで、この記事を書くにあたって、私の記憶がかなり薄れていることもあって、この場所が元々どんな町で、どんな建物の跡地だったかを正確に調べておこう思い、そういった情報を求めて調べてみました。しかし、残念ながら当美術館のホームページにも他の金沢関連サイトにも何も発見できませんでした。

●きわめて個人的な意見かもしれませんが、せめて美術館のホームページの中に、むかしこのあたりはこんな町で、こんな建物が立っていたなどといった説明が、カンタンでいいから記しておいてほしいと思いました。未来志向もけっこうですが、地域を大切に、地域とともに歩む“市民のための美術館”でもあってほしいからです。(すいません、えらそうに)



2006年07月23日



金沢2006年夏は フランス近代絵画づくし!

●7月22日、金沢21世紀美術館「フランス近代絵画展」が始まりました。同美術館では、セルビア共和国のベオグラード国立美術館の所蔵品を中心に、フランス近代絵画のルノワール、モネ、ゴッホなど38作家の作品約120点が展示されています。

●また、石川県立美術館では7月21日より、出光コレクションが所蔵するフランスの国民的画家ルオーの作品展が始まっています。
フランス近代絵画展 金沢21世紀美術館 一般公開始まる
(北國新聞社 2006年7月22日)
近代絵画をリードした巨匠たちの名作を公開する「フランス近代絵画展〜印象派からの知られざる物語」(北國新聞社、北陸放送、金沢21世紀美術館主催)は二十二日、金沢市の同美術館で一般公開が始まった。ルノワール、モネ、ゴッホなど日本でもおなじみの画家の作品約百二十点が展示され、会場は名画に見入る来場者の熱気が漂った。(後略)

名画と対話 県立美術館『ルオー展』開幕
(中日新聞)
「出光コレクションによる ルオー展」(北陸中日新聞など主催)が二十一日、金沢市の石川県立美術館で始まり、初日から熱心な美術ファンが詰め掛けた。八月二十日まで。会期中無休。展覧会は本紙と石川県立美術館、NHK金沢放送局、石川テレビ放送、NHK中部ブレーンズの主催。フランスの国民的画家ルオーの連作版画「ミセレーレ」、連作油彩画「受難」など名品二百九点を集めた。(後略)

●これは個人的な感想ですが、世界の絵画の中で、とりわけフランスの近代絵画が、日本人にとってもっとも親しみを感じるような気がしてなりません。なぜなんでしょうね。巨匠たちの作品に江戸時代の日本の絵画(浮世絵など)の影響を感じるからでしょうか、フランス在住の日本人画家が多いせいでしょうか。明治〜昭和初期にかけて、フランス文化に接する日本人が多かったのかもしれませんね。

●それはともかく、金沢の2大美術館で、同じ時期に、同じフランス近代美術の作品展が開かれるということ。もちろん偶然だとは思いますが、金沢という街が、美術振興に対して並々ならぬ意欲をもっているということの証でもあります。

●伝統工芸〜文学〜音楽に次いで美術。…そしてその次は生活デザインかな(2006年秋「ライフ&ファッション金沢ウィーク」)。金沢の21世紀のキーワードは、「芸術・文化・生活」なんですね。

●次世代の人たちには、これらのイベントや行事から学んだことを糧に、ぜひとも新しい金沢の文化を創り出していただきたいと思います。私たちおじさん・おばさん部隊は黙って応援をするだけです。


《金沢ワンポイント観光ガイド―旅先での美術鑑賞、たまにはいいね》

●この夏は、兼六園の目の前にある2つの美術館で、フランス絵画が楽しめます!

広坂・本多通りをはさんで東西に位置する2大美術館