●芸術の秋です。石川県立美術館では9月1日より国宝「信貴山縁起絵巻(しぎさんえんぎえまき)」が公開されます。今回は全3巻のすべての絵の展示公開で、これは史上初という、めったにない機会だそうです。
●日本史の教科書でおなじみの国宝「信貴山縁起絵巻」ですが、これは同時代の『源氏物語絵巻』『鳥獣戯画』『伴大納言絵詞』とともに、絵巻物の代表的な作品資料といわれています。
国宝 紙本著色(しほんちょしょく)信貴山縁起(しぎさんえんぎ)
●信貴山ってどこにあるか、ご存じでしょうか? 私は知りませんでした。
で、調べましたら、ホームページもありまして、また、場所的には、奈良県生駒山の南の平群町(へぐりちょう)という町に「信貴山総本山朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)」があるのを見つけました。信貴山(寺)は「毘沙門天王の総本山」だということです。
毘沙門天は…戦勝の神
四天王の一、十二天の一で北方の守護神。富貴財宝を司る。また単独でも尊崇され、戦勝の神とする。夜叉及び羅刹の王で、多数の眷属を有し、夜叉八大将や二十八使者があり、最勝・独健・那托・常身・禅弐師の五太子や九十一子をもつ。須弥山の第四層に住し、仏の道場を守護する。密教では胎蔵曼陀羅の外金剛部院の北門に位置する。一般に二鬼を踏み、右手に宝棒をもった神王像であるが、異形の者もある。(後略)(『仏教語大辞典』より一部改)四天王(してんのう)
仏教における 4 人の守護神。須弥山の頂上に住む帝釈天(たいしゃくてん)に仕え、その中腹で伴に仏法を守護していると考えられている。(後略)(Wikipedia)毘沙門天は七福神の一つ
七福神の一神として有名だが、もともとはインドの神から、仏教の神に採り入れられた神である。吉祥天の妻であるという。(中略)毘沙門天は、仏教では四天王の最強の神となり、須弥山(しゅみせん)中腹の北側に住し、夜叉を率いて、憤怒の姿で岩座に立ち、北方を守護する神である。(後略)
●毘沙門天、ですか。よく知らないのですが、名前は時々聞きますね。四天王の一つ、といわれても、私には四天王すらわからない門外漢ですのでピンときませんが、「葛飾柴又の帝釈天…」という寅さんの口上は知っています。
●このあたりって、京都からはかなり離れた山手ですが、信貴山は当時の都に影響を与える存在だったのでしょうか。
●なんだか話がまとまりませんが、歴史と仏教にからっきし弱い私としては、これが限界ですぅ。
●2006年秋、金沢の石川県立美術館で国宝・信貴山縁起絵巻を見て、はるか平安時代の仏教の世界に想いをはせ、日本絵画の源流を学ぶ― すてきな旅じゃないですか。
●史上初だそうです。貴重な機会です。ぜひ、です。
※私のように歴史的、仏教的な知識がなくても、ぜんぜん関係ありません。芸術は心で観るものです。というか、歴史のすごさを感じることができれば人間としての奥行きが深まります。でしょ?
石川県立美術館
9/1-9/24 「国宝」誕生110周年記念特別企画 国宝 信貴山縁起絵巻
慎重に、国宝が金沢到着 信貴山縁起絵巻の3巻
(北國新聞 2006年8月27日)
史上初めて全三巻全画面が同時公開される国宝「信貴山縁起絵巻」が二十六日、奈良市の奈良国立博物館から、会場となる金沢市の石川県立美術館に到着した。三十日まで展示設営作業が進められ三十一日に開場式を行い、九月一日から二十四日まで一般公開される。(中略)「信貴山縁起絵巻」は日本四大絵巻の一つで、平安後期に描かれた。信貴山総本山朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)(奈良県)の中興の祖とされる命蓮(みょうれん)上人にまつわる説話がテーマで、「山崎長者(やまざきちょうじゃ)」「延喜加持(えんぎかじ)」「尼公(あまぎみ)」の三巻から成る。(後略)