金沢能楽美術館 10月7日オープン 金沢遠望

2006年10月02日



金沢能楽美術館 10月7日オープン

●芸術の秋を迎え、今年の金沢はいつもにも増して、芸術・文化関係のイベントや企画が多いように感じます。そんなアートな出来事のひとつ、金沢能楽美術館という施設が10月7日、広坂通りに面した、金沢21世紀美術館の北隣りにオープンします。

 金沢能楽美術館

一足早く「紅葉狩」 金沢能楽美術館、7日開館 巨大シルクスクリーン登場
(北國新聞 2006年9月29日)
広坂通りで一足早く「紅葉狩(もみじがり)」―。十月七日の開館に向けて準備が進む金沢市の金沢能楽美術館(広坂一丁目)で二十八日、能楽「紅葉狩」の巨大シルクスクリーンがガラス張りの一階部分にお目見えし、紅葉をイメージした華やかな赤地に演者が映えるデザインが、道行く人々の目を楽しませた。(後略)

●この記事によると、金沢能楽美術館は“能楽に関する全国初の公設美術館”で、加賀宝生(かがほうしょう)に伝わる貴重な能装束や能面などを所蔵・展示し、映像や能舞台の模型などで能の世界を分かりやすく紹介する施設とのこと。

●加賀宝生とは
 「能楽の流派の一つ。加賀藩5代藩主・前田綱紀(つなのり)が江戸城の将軍御前で、宝生流を取り入れた能を初めて舞ったのが「加賀宝生」の起源とされています。歴代藩主の保護もあり、江戸時代中期に隆盛を極めました。」(加賀宝生

 石川県立能楽堂の沿革・加賀宝生の由来

 加賀藩能楽と能舞台の歴史(小松天満宮)

●ということで、金沢では、江戸時代以来、能楽が盛んな土地柄なんですね。その割りに、私を筆頭に、ほとんど能を知らない人が私の周りには多いです。

●能については、小学校〜中学校にかけて、どこかで習ったような記憶がかすかにあります。金沢能楽堂を見学に行き、そこで能を観た覚えもあります。よく覚えてませんが、その時がまともに能を見た最初で最後の機会でした。お恥ずかしい。

●で、金沢には、これまで石川県立能楽堂(金沢能楽堂を移設)という立派な施設がありましたが、この秋に、さらに金沢能楽美術館という、新しい能楽普及のための施設がオープンすることになったのです。
 石川県立能楽堂は、“独立した能楽堂としては全国初の公立能楽堂”として昭和47年に建てられたものですが、この金沢能楽美術館は“能楽に関する全国初の公設美術館”だそうで、さすが能楽の本場、金沢ならではの初モノづくしです。

 ようこそ石川県立能楽堂へ

 石川の伝統工芸〜能楽(能楽堂)〜

●あなたはいかがですか? 観阿弥世阿弥序破急といった名前や言葉、覚えておられます?(観阿弥、世阿弥はわかりませんが、序破急については、私は日本人の物事の表現の基本形であり、物事を認識する頭のなかのリズム感でもあるような気がしています。)

●私にとっての能楽は、まさに時代劇映画や大河ドラマなどの影響でしかないのですが、イメージ的には、織田信長などの戦国大名がたしなんだお稽古事という印象がかなり強いです。しかし、荒くれ武士たちがなぜ茶や能を好んだのか、その理由が今いちわかりません。ひょっとしてどこかで習ったかもしれませんが、覚えてないですね。

●勝手な想像としては、戦いに明け暮れるなかで武士たちのストレス解消の遊びのひとつだったとか、あるいは、武力にたけているだけでなく学問や芸術の心も理解できる立派な人間なんだということをさりげなくアピールしたかったとか…。こんな軽薄なことをいってると関係者からおこられるかも。

●能が見るからに高尚な芸術であることはわかるのですが、興味をもって楽しめるかといわれると…。もっと歳をとると、よさがわかるようになるのかなあ…

 


この記事へのコメント
金沢能楽美術館は金沢市の建物なんですね。
観光しやすい場所なのでよさそうですね。
Posted by くてくて at 2006年10月02日 17:58
●くてくてさん、いつもどうも。

●そうですね。場所は21世紀美術館と同じように市役所の隣りですから、兼六園などの見学のついでに観てこれます。

●能楽というとちょっと庶民には馴染みがうすいですが、それぞれの謡や踊りの意味がわかれば理解しやすくなるかもしれませんね。

●この美術館で一人でも能楽ファンが増えればいいですね。

Posted by kenbo at 2006年10月02日 19:13
能楽はサッパリですが、狂言ならなんとか…。
敷居が低くなればいいのですが。
Posted by yui at 2006年10月02日 21:29
●yuiさん、お久ぶりです。

●狂言をご覧になられるのですか? すごいです。私には同じにしか思えないのですが…

●歌舞伎もそうですが、日本の古典については、日本人よりも外国人のほうがよく知っているかも知れませんね。でも、なぜこうなったんでしょう、私たちは。
Posted by kenbo at 2006年10月03日 00:12
狂言は野村マンサイ&イズミモトヤブームに乗りました^^;。一人はなんか脱落しちゃいましたね…^^;。
小学校か中学校のとき狂言の人が学校に来たんですけど、なんか質問コーナーのとき理屈っぽくて怖くって嫌いになったんですけどね^^;。

>外国人

どうしてでしょう…?向こうにとっては現代日本より日本的なものだから、入りやすいのかも…。
Posted by yui at 2006年10月03日 00:56
●すいません、yuiさん、投稿に気づくのが遅れて。

●あいにくと、お二人の狂言もテレビのニュースでしか見たことがなく…

●実際に伝統芸能に携わっている人は、自分たちが日本の伝統を守り続けているという誇りや自信があるんでしょうね。その信念みたいなものが、端からみるとちょっと怖げな感じがすることも。

●外国人…ほんとに、どうしてでしょう。
昔から外国人の有名な日本古典の研究者が何人かいますね。それに、最近、日本人以上に日本語がうまい外国人も増えています。ヘンな日本語の人もいますが、きれいな日本語を話す人も多いようで、勉強させられます。
Posted by kenbo at 2006年10月08日 02:35
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