●10月7日(土)、県立能楽堂の前身となる「金澤能楽堂」があったゆかりの地・広坂の金沢21世紀美術館北隣りに、能楽に関する全国初の公設美術館、金沢能楽美術館がオープンしました。
※参照:金沢能楽美術館 10月7日オープン - 金沢遠望
●金沢能楽美術館は、加賀宝生に伝わる貴重な能面や能装束を展示し、歴史を誇る金沢の伝統芸能の神秘的な世界を広く一般に、初心者にも分かりやすい解説付きで見せてくれる施設です。芸術・文化の街、金沢をアピールする新ミュージアム―金沢の新しい名所の誕生です。
加賀宝生の発信、継承の舞台 金沢能楽美術館が開館
(北國新聞 2006年10月8日)
金沢市無形文化財の加賀宝生を紹介する同市の「金沢能楽美術館」が七日、広坂一丁目で開館した。(中略)記念式典で山出保市長は「市民をはじめ国内外の多くの人が金沢の能楽に出合い、親しみ、魅力を体感してほしい」と強調。(中略)金沢能楽会、加賀宝生子ども塾、金沢素囃子子ども塾が記念公演した。(後略)
幽玄…能楽の宝庫『美術館』の開館祝う 初日は1150人入館
(中日新聞)
加賀宝生能を紹介する金沢市の新施設「金沢能楽美術館」が七日に同市の広坂通りで開館し、初日は記念式典や加賀宝生子ども塾による能の発表会などがあり、大勢の市民でにぎわった。(後略)
金沢能楽美術館 施設概要
○建物造り:鉄筋コンクリート造4階建て 総事業費:6億9,000万円
○1階:導入展示室
能楽をわかりやすく解説した映像の上映や、模型による能舞台の解説など、能の魅力を体験
○2階:メイン展示室
加賀宝生に伝わる貴重な能装束や能面などを中心に展示
当面は加賀宝生中興の祖・佐野家伝来の能面・能装束の特別展
○3階:研修室
能楽など伝統芸能の学習、研修などに利用
能楽美術館の自主事業として、能楽解説講座や能楽体験教室を開催
○収蔵資料:佐野家伝来の室町―明治期の能面など85点を含む約3,100点
○開館時間:10:00〜18:00
○観覧料:一般 300円、65歳以上 200円、高校生以下 無料
○活動:子ども塾の活動拠点、講座などの研修拠点としても活用
○併設:希少伝統工芸品店「金沢クラフト広坂」
○問い合わせ:金沢能楽美術館 TEL 076-220-2790
●前回の記事にも記しましたが、私が小学校の時、課外授業のようなかたちで能の観劇に市役所の近くに行った覚えがあり、今から思うと、それが県立能楽堂の前身「金澤能楽堂」でした。
●当時も今も能・狂言についてはまったくわからない伝統芸音痴の私ですが、これらが近世以降の日本人の精神哲学を形成している要素の一つであることは、何となくわかります。とりわけ、ムダを取り払った様式美というのでしょうか、シンプル・イズ・ベストの考え方については、現代人としても大いに参考にできます。
ただ、なぜかわかりませんが、ちょっと近よりがたい怖さのようなものを感じるんですよね。
●しかし、何でも学ぶことから始まりますので、こだわりや先入観を捨て、素直に閲覧し、改めて考えることから再スタートしたいと思います。
●金沢観光をご予定の皆様には、新しい観光名所として、兼六園や金沢21世紀美術館を訪問するついでに、お隣りの金沢能楽美術館をのぞいてみてください。金沢の歴史・文化の底に流れる思想みたいなものを感じていただけることと思います。
金沢ワンポイント観光ガイド―金沢観光のメニューにミュージアム巡りはいかがでしょうか?
金沢には加賀百万石の歴史・文化を伝える美術館・博物館を中心に、他にも多くのミュージアムがあります。
金沢能楽美術館
石川県立能楽堂
金沢21世紀美術館
石川県立美術館
※その他、金沢のミュージアムについては、改めて別記事でご紹介いたします。
金沢能楽美術館|加賀宝生|金澤能楽堂|石川県立能楽堂|金沢21世紀美術館