●10月6日記事のイワナ・ヤマメに続き、犀川でアユの卵が置かれました。具体的には、アユの受精卵(今年は約52万粒)を付着した巣箱を川底に設置するという作業です。
金沢漁協の地アユ増殖事業によるもので、「アユの受精卵は約2週間でかえり、日本海に下った後、来年4月下旬ごろから徐々に遡上してくる」(下記記事より)そうです。
天然アユ 元気に育て 金沢漁協が受精卵を川に
(北國新聞 2006年10月12日)
十二日の石川県内は、北からの高気圧に覆われて晴れ、正午までの最高気温は金沢で二四・〇度と平年を二度ほど上回った。穏やかな陽気の下、金沢市の犀川下流では、金沢漁協の地アユ増殖事業が行われ、関係者は来春の遡上(そじょう)に期待を込めた。(後略)
●じつは、私の父の養父は犀川沿線ぞいにあった川魚の釣具屋さんに勤めていたのですが、私が物心ついた頃にはもう引退しており、釣りをしている姿は一度も見たことがありません。祖父母の家の押入には、年季の入った釣竿や魚籠(びく;釣った魚を入れる竹編みのかご)がしまってありました。
祖父は川泳ぎにも自信があったみたいで、幼稚園児の私を肩にかつぎ、犀川の流れの急な中央部で立ち泳ぎをして楽しませてくれたことを覚えています。もっとも、私にとっては恐怖のひとときでしたが。
また、これは前にも書いたことがありますが、祖母は桜橋のたもとに住んでいたのですが、アユの毛ばり作りの内職をしていました。
●私も弟と二人で、犀川でアユ釣りの真似事をしたことがあります。当時は犀川大橋の付近にも、橋から見下ろすと、元気に泳ぎまわっているアユがたくさんいました。だから、犀川というと、私にはアユのイメージが強いです。
●昔もそうだったのかも知れませんが、天然アユといっても、卵の段階では人の手がかかっているんですよね。52万粒の卵がすべて若アユになって戻ってくるとすごいことになりますが、実際にはどれくらい戻るんでしょうか。数を数えるのもたいへんでしょうが(だれがどうやって数えるんだろう?)、自然を相手にする仕事というのは根気がいります。
●そんな漁協の人たちの努力のおかげで、私たちはおいしいアユを食べ続けられているんですね。心より感謝いたします。